SESの一人常駐がつらい…未経験1年目が客先で孤立したときの対処と、違法かどうかの確認点【2026年版】
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未経験でSESの会社に入り、配属された現場には自社の人が誰もいない。分からないことがあっても聞く相手がおらず、自社の上司とは月に1回話すだけ。こうした「一人常駐」に悩む声は、SES向けの情報サイトでも繰り返し取り上げられています。
先に結論をお伝えします。一人常駐のつらさは、本人の力不足だけが原因ではありません。 まず自社に「相談の窓口と頻度」を求め、現場では質問してよい相手を決めます。客先の社員から日々の作業を直接指示される状態が続くなら、契約の形に問題がないかも確認します。
一人常駐がつらくなる3つの理由
一人常駐がつらくなる理由は、主に次の3つです。
- 聞ける相手がいない:自社の先輩がいないため、初歩的な質問をする場がない
- 評価が見えない:自社の上司が現場の仕事ぶりを見ていないため、何を基準に評価されているか分からない
- 居場所の感覚が持てない:毎日いるのは客先なのに、自分はその会社の社員ではない
未経験1年目は、仕事の進め方そのものを覚える時期です。この時期に質問の場がないと、小さな疑問が積み重なって「自分だけついていけていない」と感じやすくなります。
SES向けの情報サイトでも、一人常駐は未経験や新人ほどつらくなりやすいと指摘されています(参考情報に記載)。つらいと感じるのは、置かれた環境として自然な反応です。
まず自社に求めてよい3つの支援
一人で抱え込む前に、自社に支援を求めます。一人常駐を続けさせている以上、自社には社員の状況を把握する役割があります。
相談の窓口と頻度を決めてもらう
「困ったら連絡して」だけでは、未経験の人は連絡のタイミングをつかめません。次の2点を具体的に決めてもらいます。
- 誰に聞くか:技術の質問は誰、業務の相談は誰、と窓口を分ける
- いつ話すか:週1回15分など、定期的に話す時間を決める
技術の質問を受けてくれる人を紹介してもらう
自社に同じ技術を使う先輩がいれば、チャットで質問できる関係を作ってもらいます。直接の担当でなくても、質問先が1人いるだけで詰まる時間が減ります。
面談の記録を残す
自社の上司と話した内容は、日付つきでメモに残します。「来月から週1で面談する」と言われたのに実行されない場合、その記録が次の判断材料になります。
現場で頼れる人を作る方法
現場では、質問してよい相手を早めに決めます。一人常駐でも、客先には同じチームで働く人がいます。
- 現場の窓口役を確認する:最初の週に「作業の確認は誰にすればよいか」を聞いておく
- 質問はまとめて短く:1日1回など時間を決め、分からない点を箇条書きで持っていく
- 調べた跡を添える:「ここまで調べたが、この部分が分からない」と伝えると相手も答えやすい
質問の仕方を整えるだけで、現場の人との関係は変わります。入社後の最初の数か月の過ごし方は、入社後についていけないと感じたときの記事でも整理しています。
ただし、現場の人に頼れるかどうかは、後で説明する契約の形とも関係します。質問への答えをもらうことと、日々の作業を細かく指示されることは別の話です。
違法かどうかは「誰が指示しているか」
一人常駐そのものが、すぐに違法になるわけではありません。厚生労働省は、契約の名前ではなく、誰が作業の指示や労働時間の管理をしているかという実態で判断するとしています。
SESの多くは、客先と自社の間で結ばれる準委任や請負の契約です。この形では、作業の進め方の指示や働く人の管理は、雇っている自社が行う必要があります。客先が直接、作業の順番や方法を細かく指示している場合は「偽装請負」と判断されることがあります。
一人常駐について、厚生労働省の資料には次の考え方が示されています。
- 作業する人が1人しかいない場合、その人が自社の管理責任者を兼ねることはできない
- 自社の管理責任者が現場に常駐していないことだけで、すぐに違法とはならない
- その場合も、自社との確実な連絡体制や、労働時間の管理を自社が行える体制が必要
(出典:厚生労働省「労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド」に収録のQ&A第2集Q8)
自分の状況を確認する質問
次の質問に答えてみてください。当てはまる項目が多いほど、自社の上司に確認する価値があります。
- 毎日の作業内容や順番を、客先の社員から直接決められている
- 残業や休日出勤を、客先の社員の判断で頼まれている
- 自社の上司が、自分の勤務時間や作業内容を把握していない
- 自社との定期的な連絡の場がない
当てはまる場合も、すぐに違法と決めつける必要はありません。個別の判断は実態しだいです。まず自社の上司に「指示の流れはどうなっているのか」を確認し、答えを記録します。自社の説明に納得できない場合は、都道府県労働局の総合労働相談コーナーに相談できます。
続けるか移るかの判断
自社に支援を求めた後は、状況が変わったかで判断します。判断の軸は次の3つです。
一人常駐がつらいとき | 3つの道
一人常駐の続け方と離れ方
どれが合うかは、自社の対応と自分の学びの進み具合で変わります
| 相談の場 | 学びの進み方 | 準備の手間 | |
|---|---|---|---|
| 支援を得て続ける 自社が窓口と面談を用意 | ○ 自社の窓口ができる | △ 現場の内容次第 | ○ 交渉だけで済む |
| 自社内で別案件へ チーム常駐の案件を希望 | △ 案件の空き次第 | ○ 先輩から学べる | △ 案件の切り替え待ち |
| 会社を移る 配属の仕組みを確認して転職 | △ 次の会社次第 | △ 次の会社次第 | × 転職活動が必要 |
- ※どの道でも、会社の案件状況や本人の経験によって実現の時期は変わります
- ※契約の形に問題がありそうな場合は、上の3つとは別に労働局などへの相談も選択肢になります
IT転職ナビ
自社が窓口と面談を用意してくれたなら、続けながら学ぶ道が現実的です。一人常駐の現場でも、自分で調べて解決した経験は職務経歴書に書ける材料になります。
相談しても数か月動きがない場合は、別の道を考えます。自社内でチームで常駐する案件を希望するか、会社を移るかです。案件の途中で辞めるときの注意点は、SESを案件の途中で辞めたいときの記事にまとめています。
次の会社で一人常駐を避ける確認点
転職するなら、同じ状況を繰り返さないよう面接で確認します。一人常駐の有無は求人票に書かれていないことが多いため、質問で聞き出します。
- 配属の形:未経験で入社した人は、最初は何人のチームで常駐しているか
- 相談の体制:現場に自社の先輩がいない場合、誰がどの頻度でフォローするか
- 案件の決め方:本人の希望は案件選びにどう反映されるか
面接の逆質問で「未経験で入社した方の最初の配属はどんな形ですか」と聞くと、会社の実態が答えに出やすくなります。会社のタイプによる違いは、自社開発・受託開発・SESを比べた記事で整理しています。
第二新卒として相談する選択肢
入社から3年以内なら、第二新卒の枠で相談できるエージェントを使う方法もあります。次の会社の配属の形を確認する作業を、一緒に進められるためです。在職中に相談だけ始めておくと、今の会社に残るか移るかの判断材料が増えます。
自分にどの職種が合うか分からない人は、IT/Web転職タイプ診断(無料)で方向性を確かめてから相談すると話が具体的になります。
よくある質問
Q. 一人常駐は違法ですか。
A. 一人常駐というだけで、すぐに違法にはなりません。厚生労働省の資料では、自社が作業の指示や労働時間の管理を自ら行える体制があるかが問われます。客先の社員が日々の作業を直接指示している状態が続くなら、自社に確認してください。
Q. 現場の人に質問するのは、偽装請負になりますか。
A. 分からない点を確認すること自体が、すぐに問題になるわけではありません。問題になりうるのは、客先が作業の順番や方法、残業などを直接決めている状態です。判断は実態しだいのため、気になる場合は自社の上司に指示の流れを確認します。
Q. 一人常駐の経験は、転職で不利になりますか。
A. 不利になるとは限りません。相談相手が少ない中で、自分で調べて解決した経験は評価の材料になります。職務経歴書には、担当した作業と自分で解決した課題を具体的に書きます。
Q. つらくて眠れない日が続いています。
A. 体調に影響が出ているなら、仕事の判断より先に医療機関に相談してください。自社の上司に体調を伝え、休むことも選択肢です。
まとめ
- 一人常駐のつらさは、相談の場がない環境から生まれやすい
- まず自社に、相談の窓口と定期的に話す時間を求める
- 現場では質問してよい相手を決め、質問をまとめて短く伝える
- 客先の社員から日々の作業を直接指示されているなら、契約の形を自社に確認する
- 数か月動きがなければ、チーム常駐の案件への移動か転職を考える
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参考情報
- 労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド(厚生労働省・PDF)(Q&A第2集Q8「管理責任者の不在等」を含む。最終確認日:2026-10-02)
- 労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関するQ&A(厚生労働省)
- 「SESの一人常駐が辛い人は見て」対処法や一人で客先常駐しない方法(CSSホールディングス)
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、転職・収入を保証するものではありません。