新人研修についていけない…未経験エンジニアの立て直し方
不安解消

新人研修についていけない…未経験エンジニアの立て直し方

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未経験でIT企業に入社したのに、新人研修の進み方が速くてついていけない。同期は課題を終えているのに、自分だけエラーで止まっている。そんな状態で「このまま配属されて大丈夫か」「クビになるのでは」と不安になっている人に向けた記事です。

先に結論を書きます。IT未経験で新人研修に苦労する人は多数派で、研修の遅れだけを理由に会社が自由に解雇できるわけではありません。 遅れている範囲を書き出し、講師に早めに相談し、復習の時間を決めれば立て直せます。会社の指示で残って勉強しているなら、その時間は労働時間に当たる可能性があります。

IT未経験の約7割が研修で苦労している

研修でつまずくのは、自分だけではありません。IT研修を提供するSEプラスは、2026年度入社の新人ITエンジニア108人に調査しています。IT未経験者のうち69.8%が、研修カリキュラムに「苦労した」と答えました。

新人研修の教室でついていけず焦る新人エンジニアの場面

同じ調査では、ITの基礎知識はあるが実務経験がない人だと、苦労した割合は40.9%でした。研修でつまずく差は、才能よりも入社前の知識量で生まれています。知識の差であれば、研修中や配属後の学習で埋められます。

研修でつまずく3つの場面

未経験者がつまずく場面は、大きく3つに分かれます。自分がどこで止まっているかを先に見分けてください。

  • 進むのが速い:1日で1章進むような日程で、理解する前に次の内容が始まる
  • 用語が分からない:講師の説明に出てくる言葉の意味が分からず、話の筋を追えない
  • 課題や試験で手が止まる:説明は聞けたのに、自分で書こうとすると何も書けない

進むのが速い人は、復習の時間を確保する工夫が要ります。用語が分からない人は、用語だけをまとめたメモを作ると説明が追えるようになります。課題で手が止まる人は、手本を写して動かすところから始めると、書き方の型が身につきます。

研修についていけないとクビになるか

研修の遅れや試験の不合格だけで、すぐ解雇になるとは限りません。多くの会社は入社後に試用期間を置いています。試用期間中の解雇にも、厳しい条件があります。

沖縄労働局は、試用期間中でも勤務成績が悪いという理由だけでは自由に解雇できないと説明しています。採用してから14日を超えて働いている人を解雇する場合は、労働基準法21条により解雇予告の手続きが必要です。

一方で、能力不足や勤務態度を理由に、試用期間満了で本採用を見送られた例はあります。会社が判断の材料にするのは、研修の点数だけではありません。質問をしているか、遅れを取り戻そうとしているかといった取り組み方も見られます。本採用を見送ると言われたときの確認手順は、試用期間で本採用を拒否されたときの記事にまとめています。

研修の試験に落ちたらどうなるか

研修中の試験に落ちたときの扱いは、会社ごとに違います。再試験がある会社、補講を受けてから配属する会社、配属先を決める材料に使うだけの会社などです。

扱いが分からないまま不安を抱えるより、講師か人事に直接聞くほうが早く落ち着きます。「試験に落ちた場合、再試験や補講はありますか」と聞くだけで十分です。

遅れを取り戻す4つの手順

研修の遅れは、早く手を打つほど取り戻しやすくなります。次の順番で進めてください。

先輩に質問して遅れを取り戻そうとする新人の場面
  1. 遅れている範囲を書き出す:研修の目次を見て、分かる章・半分分かる章・分からない章に印を付ける
  2. 講師に早めに相談する:印を付けた目次を見せて「この章から分からなくなりました」と伝える
  3. 復習の時間を決める:1日30分など、続けられる長さで毎日同じ時間に取る
  4. 同期と教え合う:分かる人に聞き、自分が分かる部分は人に説明する

手順2の相談は、遅れが小さいうちに済ませます。研修の後半になるほど内容が積み重なり、どこから分からなくなったのかを自分でも説明できなくなります。目次に印を付けておくと、講師はどこまで戻ればいいかを一目で判断できます。

質問の文章の作り方に迷う人は、エンジニア1年目で質問できないときの記事で紹介している型がそのまま使えます。

新人研修 | 遅れたときの動き方

遅れを取り戻す3つのやり方

どれが合うかは遅れの大きさと研修の残り期間で変わります

理解の深さ体の負担会社の見え方
ひとりで自習の時間を増やす 夜や休日に詰め込む △ 分からない所で止まりやすい × 睡眠が削られやすい △ 遅れが会社に伝わらない
講師や同期に聞きながら進める 研修時間中に相談 ○ つまずいた所から戻れる ○ 自習を増やさずに済む ○ 取り組む姿勢が伝わる
人事に進め方の調整を相談する 補講や配属時期の相談 ○ 基礎から学び直せる ○ 日程に余裕ができる △ 会社の制度しだい
  • ※補講や配属時期の調整があるかは会社によって違います。人事に確認してください

IT転職ナビ

自習を増やす前に考えたいこと

遅れているからといって、毎晩遅くまで自習を続けると逆効果になりやすいです。睡眠が削られると、翌日の研修で聞いた内容がさらに頭に入らなくなります。まず研修時間中に講師へ聞く回数を増やし、自習は1日30分から1時間ほどに抑えるほうが続きます。

入社前の準備をしてこなかったと後悔している人もいます。入社までに何を勉強すればいいかの記事で紹介している順番は、研修中の復習にも使えます。

研修時間外の勉強は労働時間か

会社の指示で研修後に残って勉強しているなら、その時間は労働時間に当たる可能性があります。厚生労働省のガイドラインでは、参加が業務上義務づけられている研修の受講は労働時間に当たるとしています。使用者の指示で業務に必要な学習をしていた時間も同じです。

自分の判断で家で復習している時間は、ふつうは労働時間に当たりません。ただ、次のような状態なら、事実上の強制とみなされる場合があります。

  • 研修後の居残り学習が「全員参加」とされている
  • 課題が終わるまで帰れない決まりになっている
  • 自習に参加しないと評価を下げると言われている

上のどれかに当たるのに残業代が出ていないなら、居残りした日付と時間をメモに残してください。社内で相談しにくいときは、各都道府県の労働局にある総合労働相談コーナーで、予約不要・無料で相談できます。

職場を見直したほうがいいサイン

研修の遅れは取り戻せますが、会社の側に問題がある場合は話が別です。次のような状態が続くなら、職場を見直す時期に来ています。

  • 講師や先輩に質問すると、人格を否定する言葉で責められる
  • 研修と呼びながら教材を渡されるだけで、質問できる相手がいない
  • 研修中なのに、指示された居残り学習の残業代が出ない
  • 遅れを相談しても、補講も配属の調整もなく「自分で何とかして」としか言われない

1つ目のような言葉は、内容によってはパワハラに当たります。2つ目から4つ目は、未経験者を育てる仕組みが会社にないサインです。育てる仕組みがない会社で配属されると、現場でも同じ苦労が続きやすくなります。

辞めるかどうかを決める前に、次の行き先の相談を在職中に始めておくと焦らずに済みます。入社して1〜3年ほどなら、第二新卒として相談できる窓口があります。

IT業界の中で別の職種が合うかを先に整理したい人は、IT/Web転職タイプ診断(無料)も使えます。

よくある質問

研修の成績で配属先が決まるのですか

研修の成績を配属の材料にする会社はあります。ただ、成績だけで決める会社ばかりではありません。本人の希望や、配属先の部署が求める人の条件もあわせて判断されるのが一般的です。気になるなら、人事に「配属はどのように決まりますか」と聞いておくと不安が減ります。

同期と比べて落ち込んでしまいます

同期の中には、学生時代にプログラミングを学んでいた人や、スクールに通っていた人がいます。前に紹介した調査のとおり、入社前の知識の有無で研修の苦労は大きく変わります。比べる相手は同期ではなく、1週間前の自分にすると落ち込みにくくなります。

研修中に辞めたくなったら辞めてもいいですか

辞めること自体はできます。ただ、研修の内容が難しいことだけが理由なら、講師や人事に相談してからでも遅くありません。居残りの強制や暴言など会社の側に問題があるなら、在職中に次の行き先を探し始めてください。試用期間中に辞めるときの手順は、試用期間中に辞めたいときの記事で整理しています。

研修についていけないのは、エンジニアに向いていないからですか

向き不向きとは別の話です。研修でつまずく主な原因は、入社前の知識量の差です。配属後に現場で手を動かすうちに分かるようになる人も多くいます。向き不向きをもう少し落ち着いて考えたい人は、エンジニアに向いていないか見極める記事を参考にしてください。

まとめ

  • IT未経験で新人研修に苦労する人は約7割で、差の主な原因は入社前の知識量
  • 研修の遅れや試験の不合格だけで、会社が自由に解雇できるわけではない
  • 遅れている範囲を目次に書き出し、早めに講師へ相談してから復習の時間を決める
  • 会社の指示による居残り学習は労働時間に当たる可能性があり、記録を残しておく
  • 質問できる相手がいない、残業代が出ないなどが続くなら、在職中に次の行き先を相談する

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参考情報

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、転職・収入を保証するものではありません。